動脈と静脈の違い！

◆動脈と静脈の違い！

足の血管が浮き出る下肢静脈瘤がどのような病気なのかを理解するためには、まずは動脈と静脈のしくみの違いを知る必要があります。

動脈は心臓から押し出された血液が通る血管で、動脈から押し出され、体の細部に送られた血液が心臓へ戻って来る時通る血管を静脈といいます。

静脈と動脈は構造的には基本的に違いはありませんが、動脈は心臓から送られる血液を直接受ける止める為にかなりの圧力が血管にかかります。

その為、動脈血管の壁は厚い3層になっていて、外膜は薄く硬く、弾力のある中膜は厚く、いちばん内側を薄い内膜が覆っています。

静脈では、心臓からの圧力が掛からない為、同じ3層構造ですが、壁が薄くなっており、血液はふくらはぎなどの筋肉の収縮運動などの圧力で押し流されます。

静脈のもう一つの特徴は、圧力が少ない為逆流が起こりやすく、逆流を防ぐ為に、血管内に静脈弁が付いているのです。

動脈を流れる血液を動脈血と呼び、静脈を流れる血液を静脈血と呼びます。

心臓から押し出された動脈血は酸素を大量に含み、血液は鮮やかな赤をしてますが、心臓に戻る静脈血は酸素を失い、どす黒い赤になっている。

足の血管が浮き出る下肢静脈瘤は、下肢静脈の静脈弁が何らかの原因により機能しなくなり、血液が逆流を起こし、血管に血液が溜まり、足の血管が浮き出る下肢静脈瘤になるのです。